多嚢胞性卵巣は、成熟しきれない小さな卵胞が卵巣内にたまって、なかなか排卵しない状態のことを指します。
漢方では大きく分けて三つの原因があり、それぞれに違う漢方を使い分けます。どれか一つだけの原因で多嚢胞性卵巣になっていることは稀で、いくつかの要因があるのが普通です。
ひとつ、ひとつ、絡まった糸を解きほぐすように、丁寧にからだと向き合って、ちゃんと授かれる力を育んでいきましょう!
汚れたベトベトしたお水や血液が卵巣のまわりについてしまうとなかなか排卵できません。原因は2つ。それぞれ原因は千差万別なので使う漢方も様々です。
【A:食生活が悪かったり運動不足が続いている】
脂っこいものや味の濃いもの、甘いものが多いなど食生活が乱れていたり、運動不足のために血流が悪くなりベトベトがたまっている場合です。
漢方薬を飲むとともに、食事や運動などの生活習慣を見直し、肥満気味の方は適正体重にしていくとよいでしょう。
【B:代謝が悪い】
代謝が悪い方はその原因がどこにあるのかを見極めることが重要。
例えば、冷えて代謝が悪くなっている場合、全身を巡らす力がない場合などがあります。
それぞれ原因は千差万別なので使う漢方も様々です。
防風通聖散、通導散、牛膝散、温胆湯、桂枝茯苓丸加薏苡仁、芎帰調血飲第一加減、温経湯、六君子湯、五積散など
「腎」とは生命エネルギーが宿る場所。生命を紡いでいく妊娠・出産はエネルギーが必要です。そのエネルギーがないと、卵胞がなかなか育たずに排卵しにくくなります。
このタイプは痩せている方に多く、病院では「太りなさい」と言われることが多いです。しかし、どんな人でも標準体重が一番健康的なのかといわれるとそうではないような気がします。
「普通に3食好き嫌いなく一人前を食べているのに、痩せている・・・」「あまり沢山食べられない・・・」という方は、無理に太ろうとするとかえって逆効果。大事なのは質の良い栄養で体を満たしてあげること。そういう意味でも、漢方は体質にぴったり合ったとても質の良い栄養分なのでおすすめです。
漢方では「地黄」という生薬が入った漢方薬を用いることがあり、これは糖代謝を正常化させる働きがあるといわれています。多嚢胞性卵巣の原因の一つに耐糖能異常がいわれていますが、漢方の考えと照らし合わせてみても納得がいきます。
六味地黄丸、杞菊地黄丸、八味地黄丸、牛車腎気丸、十全大補湯、鹿茸など
考えすぎるタイプの方や、よく気が付く気配り上手さんにも多いです。「肝」という自律神経をつかさどる場所は、子宮とも繋がっていて、血液の貯蔵庫です。貯蔵庫に血液が少ないと、緊張やストレス、頑張りすぎなどが続くことですぐに流れが澱みます。そうすると子宮にも血液が少なくなるので、生理不順となります。
「あなたは男性ホルモンが多いから・・・」と病院でいわれた方は、肝の働きが滞っている可能性が高いと考えます。ゆったりとした気持ちをもつこと、夜はゆっくりと睡眠をとることなどで、「男性ホルモンスイッチOFF→女性ホルモンスイッチON」になるはずです。
「赤ちゃんが欲しいと頑張っているときには授かれず、あきらめた途端に妊娠した」というお話もよく聞きます。それは肝鬱によって血の巡りが滞っていたからなのです。
柴苓湯、加味逍遥散、女神散、抑肝散加陳皮半夏、当帰芍薬散、柴芍六君子湯など
「赤ちゃんがほしいけど、生理不順があるから・・・」
と病院にいくと、この病名を告げられ、色々不安になってらっしゃる方も多いと思います。それでも妊娠した方はたくさんいらっしゃいます。妊娠を望まれている方にはぜひ希望を持って、ご自分の力を信じて漢方をお飲みいただきたいと思います。
漢方相談では、まずは体の中でどういうことが起こっているのかを漢方的に紐解き、お一人お一人に最適な処方を選んでいきます。また、体質改善を進めていく途中では体質も変わっていきますので、その都度自分に合った漢方薬を飲むことが大切です。
体のバランスが乱れる原因は、心・食事・運動・休養・環境の乱れ。
漢方薬を飲むとともにこれらを見直していくことで、自分の良くなる力をより発揮できるようになり妊娠しやすい体づくりへの大きな後押しとなります。
病院で治療中の場合でもお飲みいただける漢方薬はございますので、ぜひ一度てんじん堂にご相談くださいませ。
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