漢方的なめまいの要因としては、主に5つあります。
気が不足すると脳へエネルギーが届かず、神経の伝達が鈍ることで、めまいを起こします。
また、血不足により脳を滋養できず、栄養の欠乏状態からめまいに。
気不足、血不足は連動して起こることが多いです。
このタイプのめまいは、体力がない人に多く、活動すると悪化する、ふわふわしたり、くらっと倒れそうなめまいがみられます。
十全大補湯、補中益気湯、帰脾湯、加味帰脾湯、七物降下湯など
脳を満たす「髄液」、これは「腎精」から作られます。
加齢などで「腎」の力が弱くなると、髄液を十分に届けられず、脳の働きが弱くなっていきます。
くらくら、ぼーっと意識が遠のくようなめまいが特徴。物忘れ、難聴、低音の耳鳴りなどと共に現れてきます。
六味地黄丸、知柏地黄丸、杞菊地黄丸、八味地黄丸など
「脾」や「肺」が代謝できずに滞った水は、どろっとした性質の「痰濁(たんだく)」となり、気血の通り道を塞ぎます。
巡りが悪く、きれいな気血が脳へ届かないため、ぼんやりするめまいを起こします。
「痰濁」という錘(おもり)を抱えているため、体が重だるく、頭重感、気圧変化で頭痛、胸辺りの痞え感、口の粘つきなどを伴います。
「痰濁」があると、嘔吐を伴うめまいも起きやすいです。
半夏白朮天麻湯、竹茹温胆湯、柴苓湯、苓桂朮甘湯など
「肝」は気の巡りをコントロールするところ。
興奮気味な人、ストレス、季節の変わり目など、「肝」の陰陽のバランスが崩れると、陽気が異常な急上昇に走り、血圧上昇、頭痛、のぼせ、めまい、高音の耳鳴りなど上部の熱症状を起こします。
突然、立っていられないくらい激しく出るめまいが多いです。
釣藤散、抑肝散、抑肝散加陳皮半夏、竜胆瀉肝湯、加味逍遥散など
「瘀血」とは血流の滞りのこと。血の質も巡りも悪い状態です。
血をどろどろさせる食生活や運動不足、冷え、他に打撲などの外傷でも「瘀血」が作られます。また「瘀血」は気の巡りも妨げます。脳へ気血がスムーズに届かないため、めまい、立ち眩みを起こします。
特定の場所に激痛が生じたり、急な体勢変化でめまいが起こりやすいのが特徴。
脳卒中はこのタイプが多いです。
桂枝茯苓丸、桂枝茯苓丸加薏苡仁、芎帰調血飲第一加減など
めまいは時に日常生活に支障をきたすほどの辛いお悩みです。
・自分や周りがぐるぐる回るように感じる「回転性めまい」
・ぐらぐら、ふわふわ、揺れるようなめまいや立ち眩みといった「浮動性めまい」
があり、原因が分からず病院で診断がつかないめまいも20%ほどあるようです。
また病院の薬を飲んでいるものの、あまり症状が改善されず悩まれている方もいらっしゃいます。
漢方では上記のように西洋医学と異なる考え方でめまいを捉え、いま体の中でどのようなことが起こっているのかを紐解き、めまい以外の心身の状態も加味してお一人お一人に最適な処方をお選びしています。
そして、そもそも体のバランスが乱れる原因は、心・食事・運動・休養・環境の乱れ。
漢方薬を飲むとともにこれらを見直していくことで、自分の良くなる力をより発揮できるようになり改善への大きな後押しとなります。
めまいでお困りの方は、ぜひ一度てんじん堂にご相談くださいませ。
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