漢方で「髪は血の余り」といわれ、「血」は身体の様々な不調の影響を受けます。
ここでは主な原因となる5つの分類と代表処方をご紹介しますが、複数の原因が絡み合っていたり、体質によって適切な漢方薬も異なります。
自分にぴったりの漢方薬を飲むことと、原因に合わせた養生法を続けることが改善の近道です。
もともと血が不足している場合、「風邪(ふうじゃ)」つまり風の影響を受けることで、急速な脱毛がみられます。
風邪は頭部から侵入しやすく、血が不足し毛髪・頭皮が乾燥している状態だった場合、毛髪が抜け落ちやすくなってしまいます。
頭皮の痒みや乾燥、頭痛・めまいなどを伴うことがあります。
荊芥連翹湯、消風散、当帰飲子など
過度なストレスや情緒不安定が大きい場合、気血の巡りを調節している「肝」が不調をきたし、気の巡りが停滞。それに伴い血の巡りも悪くなり、毛髪に異常がみられます。
長期的な脱毛、白髪などが生じるとともに、頭痛や脇腹の痛み、憂鬱感やイライラなどの精神不安もみられます。
荊芥連翹湯、大柴胡湯、加味逍遙散、柴胡清肝湯など
暴飲暴食や脂っこいもの、甘いもの、味の濃いものなどの食べ過ぎ、お酒の飲み過ぎといった、食生活の不節制が主な要因となる場合。
これらは体内に余分な湿気や熱を生み、頭部でジュクジュクたまると、炎症や血流の悪化を招き、脱毛に繋がります。
脂漏性皮膚炎のような頭皮が脂っぽくて痒みのある症状や、顔のほてり、口臭、口渇、便秘などを伴うことがあります。
防風通聖散、竜胆瀉肝湯、茵蔯五苓散など
病気や出産、精神的ストレス、不眠などで気血が消耗した場合にみられることが多いです。
特に気血を作る「脾」が弱っている場合、髪の毛自体が細く乾燥して艶がなくなり、脱毛や白髪が増えます。疲労感や息切れ、食欲不振、動悸、不眠、不安、健忘などを伴うことも。
帰脾湯、加味帰脾湯、十全大補湯、人参養栄湯、桂枝加竜骨牡蛎湯など
血を蓄える「肝」と、生命エネルギー(精)を蓄える「腎」は「肝腎同源」といい、血と精を互換し補い合うことで機能しています。
この肝・腎は、主に加齢や出産、大病などで弱りやすく、脱毛や白髪が現れます。足腰のだるさや健忘、不眠などもみられることがあります。
知柏地黄丸、杞菊地黄丸、六味地黄丸、八味地黄丸など
「急に髪の毛が細くなってきて、抜けやすくなっている。」
「フケ・頭皮の痒みが気になるので、何とか改善していきたい。」
など、多くの薄毛・抜け毛に関するご相談があります。
漢方薬では、血行を促進するだけではなく、しっかりと栄養が全身に行き渡るようにしていくことで、髪の毛も正常な状態へ導きます。また、「血」の状態はストレスや緊張などにも深く関係しているので、自律神経なども一緒に整えた方が良い場合も多くあります。
年齢と共に少しずつ髪の毛のハリがなくなったり、少なくなるのは漢方では正常なこと。
しかし、少しでも年齢による影響を少なくしたい場合には、漢方でのアンチエイジングもございます。
漢方相談では、まずはいま体の中でどういうことが起こっているのかを漢方的に紐解き、お一人お一人に最適な処方を選んでいきます。
そして、そもそも体のバランスが乱れる原因は、心・食事・運動・休養・環境の乱れ。
漢方薬を飲むとともにこれらを見直していくことで、自分の良くなる力をより発揮できるようになり改善への大きな後押しとなります。
髪の毛のお悩みは、気持ちが塞ぎ込んでしまうくらい悩んでしまう方も多いです。
ぜひ一度てんじん堂にご来店いただき、ご相談いただければと思います。
〒440-0853
愛知県豊橋市佐藤4丁目39番地3
プラザ三和1階
豊橋駅から車で約10分
駐車場:店舗前に4台あり
豊橋駅から豊鉄バス西口線
「佐藤東」停より東へ徒歩4分
10:00~13:00
14:30~19:00
月曜日 および 不定休
※トップページより、営業日
カレンダーをご確認ください。