症状別 漢方の教え
~その他のお悩み~

風邪をひきやすい

漢方的風邪タイプ

漢方では風邪の原因となるウイルスや細菌に関わらず、現れている症状によって治療方法が決まります。

また症状を取り除くだけではなく、自分の治癒力を高めることで回復を早める、という考え方があることも漢方の良さです。

ここでは症状別に代表的な漢方薬を記載していますが、具体的な症状や経過日数、体力の有無、年齢、妊娠中かどうかなどによって避けた方が良いものもあります。

自己判断で服用せず、専門家に選んでもらうことで、安心して早期回復が期待できます。

(1)風寒侵入

「風邪(ふうじゃ)」と「寒邪(かんじゃ)」に侵された場合の風邪。
秋冬の冷たい風や冷房の当たり過ぎによる風邪などで起こりやすいです。

 ■ 主な症状

□強い悪寒
□軽い発熱
□汗は出ない
□口渇がない
□頭痛、関節痛
□鼻水・鼻づまり・くしゃみ
□咳 など

代表的な漢方薬

麻黄湯、桂枝湯、葛根湯、小青竜湯、麻黄附子細辛湯など

(2)風熱侵入

「風邪」と「熱邪(ねつじゃ)」に侵された場合の風邪。
徐々に気温が上がり風が吹き始める、春に起こりやすいです。

 ■主な症状

□高熱
□軽い悪寒
□汗が出る
□口渇
□のどの痛み
□咳
□頭痛 など

代表的な漢方薬

銀翹解毒散、麻杏甘石湯、小柴胡湯加桔梗石膏など

(3)暑湿侵入

「暑邪(しょじゃ)」と「湿邪(しつじゃ)」に侵された場合の風邪。
高温多湿な夏場に起こりやすいです。

 ■主な症状

□長引く悪寒・発熱
□頭や身体の重だるさ
□悪心
□食欲不振
□下痢 など

代表的な漢方薬

藿香正気散、清暑益気湯、香蘇散など

風邪をひきやすい漢方的原因

「季節の変わり目には必ず風邪をひく」
「疲れるとすぐに体調を崩す」
「一旦風邪をひくと症状が長引く」

という方は、身体を防御する力、自分で治す力が低下しているかもしれません。

もともと私たちの身体は、風邪をひいても、少し食事を控えてゆっくり休養をとることで、自然と回復していくようにできています。これは、私たちが本来持っている自分を治す力「自然治癒力」が働いているからです。

また、少々寒い風に吹かれても平気な人もいますよね。例えば、季節を問わず毎朝上半身裸で乾布摩擦をするのが日課だという方がいます。これは、外側の刺激から身体を守る力「衛気(えき)」が十分に働いてくれているからです。ちなみに乾布摩擦は、この衛気を養う方法のひとつと言われています。

風邪をひきやすい方は、自然治癒力と衛気を養うことで、季節や環境の変化・刺激に負けない身体を作ることができます。

■自然治癒力を養う

そもそも人が病気になる原因は「心・食事・運動・休養・環境」の乱れ。
これらが乱れた生活を続けていると、自然治癒力は発揮できなくなります。まずは普段の生活の仕方を見直し、改善できるところから整えることが大きな一歩となります。

漢方では、「上薬(じょうやく)」といわれる生薬を使います。例えば霊芝、冬虫夏草、枸杞など。これらは体質を問わず使うことができ、長く飲み続けることで力を養うとされています。

■衛気を養う

衛気は、呼吸や皮膚の機能を主る「肺」の力が関係します。
「肺」が弱っていると、衛気も十分に機能しません。また、消化吸収の機能を持つ「脾」のおかげで衛気は作られています。そのため「脾」が弱っている場合も、衛気が不十分となります。

症状や体質によって衛気が機能していない原因が異なり、使われる漢方薬も異なります。

代表的な漢方薬

補中益気湯、十全大補湯、人参養栄湯、味麦地黄丸など

『風邪をひきやすい』を根本から改善するには、漢方薬を

「冬になると喉の痛みと鼻水が止まらないので、マスクが外せない。」
「大事な時なのに風邪の症状が辛く、何とかしたい。」
などでご相談いただく方は、特に季節の変わり目に増えてきます。

風邪のウイルスに有効な西洋薬はありません。しかし漢方薬は適切に使えば、非常によく効きます。

葛根湯や麻黄湯はとても有名な処方ですが、それ以外にもたくさん種類があり、細かく使い分けをしていきます。

誤った使い方は効果がないばかりではなく、場合によっては(特に元々体力がない方は)逆効果になることもあります。また、風邪のひき始めだけでなく、咳や鼻水が長引いたり、体力や食欲が戻らなかったりする時にも、漢方はとても有効です。

風邪は、体の抵抗力が弱った時に、外から「邪」が入ることが原因で起こります。風邪をひきやすい方は、「邪」に負けない体づくりをすることで、見違えるように変わっていくことも多いです。

漢方相談では、まずはいま体の中でどういうことが起こっているのかを漢方的に紐解き、お一人おひとりに最適な処方を選んでいきます。

そして、そもそも体のバランスが乱れる原因は、心・食事・運動・休養・環境の乱れ。
漢方薬を飲むとともにこれらを見直していくことで、もともと自分が持っている治す力を高め、早期回復や風邪をひきにくい体づくりへの大きな後押しとなります。

現在風邪の症状でお困りの方も、今は大丈夫だけどこれから心配という方も、ぜひ一度てんじん堂にご相談くださいませ。

漢方相談薬局 てんじん堂

住所

〒440-0853
愛知県豊橋市佐藤4丁目39番地3
プラザ三和1階

アクセス

豊橋駅から車で約10分
  駐車場:店舗前に4台あり
豊橋駅から豊鉄バス西口線
「佐藤東」停より東へ徒歩4分 

営業時間

10:00~13:00
14:30~19:00

定休日

月曜日 および 不定休
※トップページより、営業日
カレンダーをご確認ください。