症状別 漢方の教え
~痛み・しびれの悩み~

肩こり

漢方的にみる肩こり・五十肩

同じ肩こり・五十肩でも、人により原因は様々。

慢性化している方は特に、体質に合わせた漢方薬を飲むことで巡りを改善し、生活習慣の見直しも行うことで、痛みを繰り返さないお体に整えていくことができます。

(1)外感風寒

身体の外側から「風邪(ふうじゃ)」「寒邪(かんじゃ)」が侵入したことで、肩こりや痛みが出る場合。
例えば、風邪のひき始めに首から肩辺りが張ったような、こわばっているような感覚がある場合がそうです。

汗をかいた後に冷たい風にあたったり、夜窓を開けて寝ている間に肩が布団から出ていることで、風寒邪に侵されることで起こります。

日頃から汗をかいたらこまめにふき取ること、首~肩を冷やさないようにすることが大切。
この場合は、邪気を追い出す漢方薬を使うことが多く、体力の有無によって使い分けます。

代表的な漢方薬

葛根湯、桂枝加葛根湯、独活葛根湯など

(2)気血虚弱

漢方では「不栄則痛」といって、「血液・栄養分が不足していると痛みが出る」という考え方があります。(足がつって痛むのも、足の筋肉の栄養が不足して痛みが出ている場合があります。)

体を動かすエネルギー「気」と栄養分の「血」が不足している方は、背中が丸まりやすいかと思います。それにより血流が悪くなっていると、肩こりのような症状がみられることがあります。

この場合は気血を補うことで根本から立て直していきます。

代表的な漢方薬

十全大補湯、人参養栄湯など

(3)気滞血瘀

この場合は「不通則痛」といって、「滞りがあると痛みが出る」という考え方です。

・デスクワークなど同じ姿勢で頑張り続ける
・緊張感の継続
・ストレスなどの精神的疲労
・目の酷使による血の消耗

などにより、血を蓄え気を巡らせる働きを担う「肝」が乱れることで起こります。
押すと痛みを感じたり、動かしても寝ていても痛かったり、症状が長期化している場合が多いです。

気血の巡りを整えていく漢方薬を使うとともに、心の休養や適度な運動を生活に取り入れることが大切。

代表的な漢方薬

通導散、加味逍遙散、女神散、疎経活血湯など

(4)痰湿凝滞

肥満体質や高脂血症など、食生活の乱れからドロッとしたよどみ「痰湿」が体内に溜まっている方は、肩こり・五十肩がみられる場合があります。

痰湿は動きが鈍いので慢性化しやすく、曇りや雨の日は症状が重くなりやすかったり、鈍痛、重だるさのような症状を感じやすいです。痰湿を取り除き巡りを改善する漢方薬を使うとともに、食習慣の見直しをすることも根本改善への近道です。

代表的な漢方薬

麻杏薏甘湯、二朮湯、薏苡仁湯、防己黄耆湯など

『肩こり』を根本から改善するには、漢方薬を

「首筋から肩にかけて張っている感じがあり、少し痛みもある。」
「病院で五十肩と診断されて、薬を塗っているが痛みが全く引かない。」
などでお悩みの方は、内側から改善していく漢方薬がおすすめです。

肩こりや肩の痛みは筋肉が緊張してしまい、血液の流れが悪くなることで起こることが多いとされています。筋肉の緊張や血行不良には、運動不足やデスクワークによる姿勢の悪化だけが原因ではなく、自律神経の問題や、体力不足などで体質的に肩こりになりやすい方もいらっしゃいます。

また五十肩の場合、肩こりとは違って、関節の周囲が炎症を起こしている状態のことを言います。漢方ではただ炎症を抑えるだけでなく、関節周りの血行を促進したり、余分な湿気をとることで、根本から改善していきます。

年のせいだと諦めず、代謝を上げていくことで、痛みが出にくいお体を作ることができます。

漢方相談では、仕事や家事・育児のストレス、生活習慣の乱れなど、症状が出る原因はお一人お一人違ってくるので、その時々に合った漢方薬をご提案しております。

そして、そもそも体のバランスが乱れる原因は、心・食事・運動・休養・環境の乱れ。漢方薬を飲むとともにこれらを見直していくことで、自分の良くなる力をより発揮できるようになり改善への大きな後押しとなります。

肩こりや五十肩でお悩みの方は、ぜひ一度てんじん堂にご相談くださいませ。

具体的な症状の対処法

漢方相談薬局 てんじん堂

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